2026年4月25日
北柏駅前内科・糖尿病・甲状腺クリニックの院長です。
「血圧が高いですね」と言われ、多くの方は生活習慣の改善や内服治療を始めます。しかし一部の高血圧は、単なる体質や生活習慣ではなく、ホルモンの異常が原因となっていることがあります。
こうしたタイプは「二次性高血圧」と呼ばれ、原因を正しく見つけることで、根本的な治療が可能になるケースも少なくありません。新たに高血圧になってしまった方だけでなく、すでに高血圧で治療中の方の中にもホルモンの病気の方が隠れているかもしれません。そういった患者さんの多くを大学病院で拝見してきました。ぜひ下記の記事を読んでいただき、気になる方は当院へご相談ください。
ホルモンが原因で起こる高血圧とは?
血圧は、腎臓・血管・神経・そしてホルモンによって厳密に調整されています。特に副腎や下垂体などのホルモン異常があると、血圧が強く上昇することがあります。
代表的な疾患には以下があります。
① 原発性アルドステロン症
副腎皮質から分泌される「アルドステロン」が過剰になる病気です。
以下の特徴があります。
・カリウムが低下する(低カリウム血症)
・若い方でも高血圧になる(若年性高血圧)
・心臓や腎臓の障害が進みやすい。
比較的頻度が高く、見逃されやすい疾患です。高血圧患者の5-10%程度がこの病気といわれます。
② クッシング症候群
副腎皮質から分泌される「コルチゾール」というホルモンが過剰になる状態です。ストレスホルモンとして聞いた方もいるではないでしょうか?
血圧が高くなる以外に下記のような症状が出やすいです。
・顔が丸くなる(満月様顔貌)
・体重増加(特に体幹)
・皮膚が薄くなる
・糖尿病になりやすい
③ 褐色細胞腫
副腎髄質や交感神経由来の腫瘍からアドレナリンやノルアドレナリンが過剰に分泌される病気です。
以下の特徴があります。
・発作的な血圧上昇
・動悸
・発汗
・頭痛
・糖尿病になりやすい。
腫瘍が原因ですが、この腫瘍は良性と悪性の区別がつきにくく、手術をしたとしても長期にわたり経過観察が必要になります。
こんな方は要注意
次のような場合は、ホルモン異常による高血圧を疑います。
・若年で発症した高血圧(具体的には20-30歳くらいで血圧がかなり高い方)
・急に血圧が悪化した
・一般的な血圧の薬が効きにくい(治療抵抗性高血圧)
・低カリウム血症がある
・発作的な動悸や発汗がある
通常の高血圧の治療ではうまくいかないことが多く専門的な診断、治療が必要です。
検査でわかること
当院では、血液検査や尿検査によりホルモンの状態を評価します。血液検査は、安静臥床で行い、ホルモン検査の精度を高めて行います。
・アルドステロン、レニン活性
・ACTH, コルチゾール
・カテコールアミン(アドレナリン、ノルアドレナリン)
必要に応じて病院と連携し、画像検査(腹部CTなど)も行い、腫瘍がないのかなど原因を詳しく調べていきます。
治療は原因に応じて変わる
ホルモン異常による高血圧は、一般的な高血圧に加えて原因に応じた治療が重要です。
・内服治療(ホルモン分泌の抑制薬、受容体拮抗薬など)
・手術(腫瘍性の場合)
まとめ|「ただの高血圧」と思わないことが大切です
高血圧の多くは本態性高血圧ですが、その中に一定数、ホルモンの異常が隠れています。見逃されると、長期的に心臓や脳、腎臓への負担が大きくなります。
「なかなか血圧が下がらない」「若いのに高血圧と言われた」
このような方は、一度原因検索を検討することが重要です。
当院でのご相談について
当院では、高血圧専門医として通常の高血圧治療に加えてホルモン検査にも精通しております。
「もしかして普通の高血圧ではないかも」と感じた方は、お気軽にご相談ください。
早期発見・適切な治療につなげることが、将来の合併症予防につながります。